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Congratulations!牧原先生!

嬉しいお知らせです。

本校の講師でもあり、独立時計師としてご活躍されている牧原大造先生が2022年4月に独立時計協会の正会員になられました!日本人としては、3人目となります。

牧原先生は、前職では料理人としてホテルに勤めたのち、27歳で本校ウォッチメーカーコースに入学しました。在学中、フィリップ・デュフォー氏との出会いにより、時計製作を志し、2011年からは研究生として時計製作を開始しました。2019年には第一作となる「菊繋ぎ紋 桜」を発表し、AHCI(独立時計師協会)の準会員に認められました。

2021年にはオートマタ付きの「花鳥風月」を完成させ、この度めでたく正会員になられました!

文字盤上には、複雑機構であるオートマタ「12時間かけて開く花弁」と、「24時間かけて開く花弁」が配置され、さらに、月の満ち欠けを表示するムーンフェイズも搭載されています。

文字盤上には、江戸切子メジロのつがいが表現され、ムーブメントには彫金で麻の葉の模様が使われています。

まさに花鳥風月が凝縮された作品です。

独立時計師協会とは

AHCI(Académie Horlogère des Créateurs Indépendants)とは、個人で独創的な時計を創る時計師たちの国際的な団体です。

授業中の様子

牧原先生は、独立時計師としての仕事だけでなく、本校で講師をしていただいています。上の写真は授業の様子です。

牧原先生より、時計の世界を志す皆さまへメッセージをいただきました!

・どうして独立時計師を目指されたのですか

 大きなきっかけは在学中にテレビの取材でお会いしたフィリップ・デュフォーさんとの出会いが大きいです。彼の工房に伺って、パーツの仕上げを教えてもらい、時計を製作する上で大切な向き合い方、姿勢、考え方など教えていただいたことにより、まずは時計を作りたいと思うようになりました。時計を製作し、自らのブランドを立ち上げた際にAHCIのメンバーに加わりたいと思うようになりました。

・正会員になられるまでのお話を聞かせてください

 今回正会員として決まりましたが、私自身は今回で決まるとは全く思っていませんでした。AHCIで正会員になるためには『4年間で3回(3本)の展示会への参加』という決まりがあります。私は、2019年に1回、今回で2回目なのであと1回展示しなければいけないと思っていました。しかし委員会から展示会初日『今回の展示会であなたが正会員への昇格の可否についての総会があるのでメンバー個人個人に自分の時計を見てもらいなさい』と言われました。『あと1回ではないのか』と聞くと『去年展示会を行う予定だったがコロナで中止、しかしあなたはその際に出展する意思を出していたためその分をカウントしてある』とのことでした。またアジア人は今回私だけでしたのでこの状況下において参加したことも決め手の一つになったということでした。

・時計の世界を志す皆さまへ向けて一言お願いします

 学校で学ぶことに無駄なことは一つとしてありません。時計技術だけに重きをおかず、外装知識、金属加工など全てのことに丁寧に取り組んで頑張ってください。個人で時計ブランドを経営していくためには、時計を作るだけでは生活することができません。製作、売り上げの管理、宣伝広告など多岐にわたり仕事があります。ほとんどの仕事は自己責任になりますので、覚悟を持ってこの素晴らしい時計の世界を楽しみながら頑張ってください!

牧原先生ありがとうございました。

本当におめでとうございます!

nojima