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海外技術交流会報告
4/25にスペインのマドリードよりアンドレアス・アレギ氏を招き「海外技術交流会」を実施しましたので、ご報告します。今回の講師アンドレアス・アレギ氏は長年に渡って開発した「マイクロ・フィレット」という真鍮の新しいろう付け方法を、私たちに紹介するためにTCDに来訪し、レクチャー&デモンストレーションを行なっていただきました。当日1年生はガス溶接講習ということもあり、2・3年生の参加希望者に集まっていただきました。

アンドレアス氏はマドリード・コンプルテンセ大学で化学物理学、分子動力学分野の化学博士号を取得しており、ろう付けを分子レベルで研究しているエキスパートです。また、ETB Academyという自転車制作の学校の先生でもあり、Arregui Velázquezというカスタム自転車ブランドの創立者、またIBREGという国際的な自転車工学のリサーチ機関のメンバーでもあります。

レクチャーでは、自身の研究を画像で紹介していただきました。「どちらが疲労に対して耐久性があると思う」との質問に学生は考えます。

カーボンと金属のハイブリットフレームも手掛けているようです。

画像は3Dプリントで制作したB Bラグです。


こちらはリーフスプリングの構造を取り入れたフレームの自転車。

ファッションブランド「L O E W E」とのコラボもしているようです。

休憩時間でも熱心な学生の質問に応えていただきました。

いよいよ、ろう付けのデモンストレーションです。参加学生全員が、アンドレアス氏のテクニックを食い入るように見入っています。先ずは平板にろうの盛り付け。

デモンストレーションの後は、学生による実施体験も行いました。手を取りながら学生をサポートするアンドレアス氏。

次のデモンストレーションは、平板とパイプのフィレットです。

そして、パイプ接合のフィレット。普段アンドレアス氏が使用しているトーチは学校のものよりも小さいサイズですが、道具が代わっても普段通りに綺麗なフィレットを見せていただきました。流石ですね。

デモンストレーションの後はまた実施体験。通常の授業では使用しない火口のサイズですが、徐々に慣れてきて小さいフィレットもできるようになっていましたね。

今回の海外技術交流会では、アンドレアス氏の知識とテクニックを惜しみなく披露していただき、学生だけでなく教員にも大きな刺激を与えていただきました。今後もこのような交流を継続できればと思います。
アンドレアスさん、ありがとうございました。
Gracias Andrés !
Hashimoto