
共生
KE KE可 珂
[ Mini trunk clutch bag, Pendant head ]
[ Silver, Brass, Wood panel, Synthetic leather, Recycled leather, Velvet, Enamel, Opal, Synthetic stone ]
地球の経緯線を透かしにしたジュエリーボックスは、生命を包む器としての地球を象徴する。檸条の花と微生物の装飾は取り外して身に着けられる。目に見えない微生物と可視の植物を並置することで、生態系の階層と相互依存を示し、すべての生命が支え合う「共生」の関係を表現した作品である。


-かたちと構造-
本作は、黒と金を基調とした皮質と金属による(リサイクル素材使用)、復古的なミニトランクを思わせる造形を採っている。留め具や縁取りなどの細部によって、実用の記憶を帯びた箱の存在感を与えた。正面のみに地球の経緯線をモチーフとした透かしを施し、閉じた外観の中に視線の抜けをつくっている。

-装飾の可変性-
檸条の花と微生物の装飾は、ボックスの表面に取り付けるだけでなく、取り外してペンダントとして身に着けることができる。鑑賞する対象から、身体に関わる装身具へと姿を変えることで、作品は固定された形を持たず、関係性の中で完成形を変化させる。


-身に纏う共同体-
装飾をすべて箱に集めた姿は、異なる要素が結び合い、一つの共同体のあり方を示している。箱は完成形でありながら、装飾は取り外して身に纏うことができ、日常の動きへとひらかれる。
「戻す/身に纏う」という往復の行為を通じて、作品は固定された形ではなく、関わりの中で成立する共同体として立ち現れる。