
reconciliation
SHINNOSUKE OGIHARA荻原 慎之介
[ Brooch ]
[ Silver, Bincho charcoal, CZ ]
何に対して人は美しいと感じるのか。備長炭の自然が作り出す木目に、貴金属である銀を埋め込むことで生まれる美しい世界を探求しました。私は人の手では介入できない自然美と人の手によって作り出される美しさの偶然性に魅力を感じました。自然の美しさを人為的に引き出すことに着目しました。

備長炭の硬度は鉄と同じくらい硬いと言われています。その硬度に着目し素材を選びました。画像は銀を埋めるために炭を割った画像です。

銀粘土を炭に塗り焼成し固めることで接着します。

焼成後炭が燃焼しているので消火する。

備長炭の割れ目に銀粘土を塗り焼成後磨くと画像のようになる。炭を割る時に作品の個性が大きく変わる。制作段階で炭の強度や、焼成後の消化方法など今まで学んでいない事ばかりでまだ工夫できる点はあると思う。

裏側に小粒石を敷き詰めるパヴェセッティングを施した。人為的に作り出す美しいものの極みがパヴェセッティングだと私は考える。表面の自然美と人為的な美の対比として表現した。